第10話 相続税が安くなるケースがあるの?(税額控除)

前回お話したとおり、日本での相続税は「法定相続分課税方式」で計算されます。まず、遺産総額から相続税の総額を計算して、各相続人が相続した財産の割合を相続税の総額にかけると、それぞれ相続人の支払う相続税が算出されます。

ただ、これだけでは終わりません。相続人の個々の事情を考慮して相続税が安くなるケースがあります。

配偶者の税額軽減

 相続人が亡くなった方の配偶者(内縁は除く)である場合には、今まで配偶者の財産形成へ貢献してきたことや今後の生活保障などを考慮して、相続税を安くしてくれる制度があります。配偶者が相続財産のうち法定相続分か1億6千万円以下の財産を相続したならば、相続税がかからないことになります。ただし、この制度を利用したことにより相続税がかからないことになっても、相続税申告書を税務署へ提出してこの制度を使ったことを示さなければなりませんのでご注意を!

未成年者控除

相続人が未成年者つまり20歳未満であるときは、成年になるまでの教育費などを考慮して、相続人が20歳になるまでの年数に6万円をかけた金額を相続税からマイナスすることができます。

障害者控除

相続人が障害者であるときは、今後の生活保障などを考慮して、相続人が85歳になるまでの年数に6万円(特別障害者の場合は12万円)をかけた金額を相続税からマイナスすることができます。

相次(そうじ)相続控除

たとえば短期間に相続が2回続くと、前の相続で相続税がかかった財産に再び相続税がかかることになることを考慮して、前の相続から次の相続までの期間に応じて一定の金額を相続税からマイナスすることができます。ただし前の相続から次の相続との間が10年以内のときのみとなります。

上記以外にも、贈与税額控除や外国税額控除があります。相続税を計算するときは各相続人の個々の事情をよく把握しておかないと余計な税金を払ってしまうことがありますので気をつけてくださいね。