第6話 どんな財産に相続税がかかる?

相続税は、「財産」にかかる税金です。被相続人が亡くなった日において所有していた財産のうち、経済的な価値のあるもの、つまり、お金に見積もることのできる財産はすべて相続税の対象となります。(ただし、お墓や仏壇など相続税がかからない財産もあります。)

(1)本来の相続財産

相続税のかかる財産として代表的なものに土地・建物・現預金・株式などがあります。これらは当然に相続税の対象となるものとして、「本来の相続財産」と言われます。被相続人の財産であるかどうかの判定は、登記の有無や名義は関係ありません。実質的に被相続人が所有していたものは、すべて相続財産となります。

(2)みなし相続財産

被相続人が亡くなった日に所有していなかった財産であっても、実質的には相続により財産を取得するのと同様の効果があるものについては、相続等により取得したものとみなして相続税の対象となります。このような財産を「みなし相続財産」と呼び、その代表的なものに生命保険金と死亡退職金があります。

例えば、夫が保険料を支払っていた生命保険契約について、夫が亡くなったことにより保険会社から妻に保険金が支払われた場合、この生命保険金は、相続により妻が夫からもらった財産となんら変わりありません。ただし、生命保険などの目的からいってもそのすべてに相続税がかかるというのは適当ではありません。よって一定の金額までは相続税がかからないことになっています。

(3)生前3年以内の贈与財産

相続等により財産を取得した人が、その被相続人から、亡くなる日前3年以内に贈与により財産を取得したことがある場合には、相続税の計算上、その贈与財産を相続財産に加算します。相続税を少しでも安くしようと、亡くなる間際に財産を分けるような行為を抑制するためです。ただし、その生前の贈与が取り消されるわけではありません。あくまでも、税金計算上、相続財産に加えるというものです。

相続時精算課税制度による贈与財産についても、相続財産に加えることとなりますが、詳しい内容は、制度の概要とともに贈与税の章でお話したいと思います。